急性経口毒性試験結果

次亜塩素酸水 200ppmを検体として、雌マウスを用いる急性経口毒性試験(限度試験)を行った。
2000 mg/kgの用量の検体を雌マウスに単回経口投与し、14日間観察を行った。その結果、観察期間中に異常及び死亡例は認められなかった。
以上のことから、マウスを用いる単回経口投与において、検体のLD50値は、雌では2000 mg/kg を超えるものと評価された。

検体
ジーミスト200(次亜塩素酸水 200ppm)

試験期間
2019年12月10日~2020年01月30日

試験目的
検体について、OECD Guideline for Testing of Chemicals 420(2001)に準拠し、 雌マウスにおける急性経口毒性を調べる。

試験液の調製
検体を注射用水で希釈し、100 mg/mLの試験液を調製した。

試験動物
4週齢のICR系雌マウスを日本エスエルシー株式会社から購入し、約2週間の予備飼育を行って般状態に異常のないことを確認した後、試験に使用した。試験動物はポリカーボネート製ケー ジに各5匹収容し、室温23℃±3℃、照明時間12時間/日とした飼育室において飼育した。 飼料[マウス, ラット用固型飼料;ラボMRストック、日本農産工業株式会社]及び飲料水(水道水)は自由摂取させた。

試験方法
検体投与用量として2000 mg/kgを投与する試験群及び溶媒対照として注射用水を投与する対照群を設定し、各群につきそれぞれ5匹を用いた。
投与前に約4時間試験動物を絶食させた。体重を測定した後、試験群には試験液、対照群には注射用水をそれぞれ20 mL/kgの投与容量で胃ゾンデを用いて強制単回経口投与した。
観察期間は14日間とし、投与日は頻回, 翌日から1日1回の観察を行った。投与後7及び14日に体重を測定し、Leveneの検定を行った。分散に差が認められなかったため、Studentのt-検定により群間の比較を行った。 有意水準は5 %とした。 観察期間終了時に動物すべてを剖検した。

試験結果
1) 死亡例
いずれの投与群においても、観察期間中に死亡例は認められなかった。

2) 一般状態
いずれの投与群においても、観察期間中に異常は見られなかった。
3) 体重変化(表ー1)
投与後7及び14日の体重測定において、試験群は対照群と比べ体重値に差は見られなかった。

剖検所見
観察期間終了時の剖検では、すべての試験動物に異常は見られなかった。

結 論
検体について、雌マウスを用いる急性経口毒性試験(限度試験)を実施した。
その結果、観察期間中に異常及び死亡例は認められなかった。
以上のことから、マウスを用いる単回経口投与において、検体のLD50値は、 雌では2000mg/kgを超えるものと評価された。

表-1 体重変化

投与群 投与前 投与後(日)
7 14
試験群 28.0±1.4 (5) 30.6±1.4 (5) 33.1±2.4 (5)
対象群 27.9±1.5 (5) 31.1±1.6 (5) 33.1±2.9 (5)

体重は平均値士標準偏差で表した(単位: g)。括弧内に動物数を示した。

※本試験結果は試料として切り出した一部のものであり、荷口全体の品質を保証するものではありません。
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